プロフィール
こんにちは。
ひとり化粧品メーカーセトラグリーンを運営している松本ひさこです。
総括製造販売責任者、安全管理責任者、品質保証責任者、販売員を兼任しています。
2017年まで、会社員として機械系のCADオペレーターをして働いていました。
会社員として働く傍ら、趣味で作っていた手作り石鹸を販売したいと思い、大阪の化学系の専門学校に2年間通い、その後2018年、神戸市中央区に10坪の小さな工房を構え、数数種類の手作り石鹸の製造販売からスタート。
2024年現在、
手作りの石鹸とカレンデュラのスキンケアの製造販売をひとりで運営しています。
実績
・2020年オレンジカレンデュラ石鹸が五つ星ひょうごの選定品に
・関西の主要百貨店の催事に出店
・リトアニアリネンと雑貨のお店ラブディエンで年2回ポップアップ開催
・ブラジリアンワックスサロンのカレンデュラオイルを製造
CHURURI各店(大阪市)、felicidade(福岡市)
・GAIAお茶の水店にて一部商品の取り扱い開始
好きなもの
石鹸作りと温泉
2023年ごろから加わったのが、マンガ、映画、読書の3つ
「友情、努力、勝利」の王道の少年漫画が好きです。スラムダンク、呪術廻戦、SPY×FAMILY、薬屋のひとりごと。
読書は、以前はほとんど自己啓発本だったのが、今はジャンル問わず気になる本なら何でも。
わたしがひとり化粧品メーカーになるまで
CADを使って機械図面の製作図(再処理関連)を描く仕事をしていましたが、2010年頃から年々国内のモノづくりが減少傾向にあり、それに伴い会社の業績が低迷。会社の方針は現状維持だったのですが、現状維持は緩やかな衰退でしかなく、会社全体が迷走してしまいました。
会議をしても方向性が決まらず、「意見を出して」と言われ自分の意見を言うと、ケチョンケチョンに言われてしまう始末。現状を変えるには、自分で行動を起こすしか方法はないと思うようになりました。
そして思いついたのが趣味で作っていた石鹸作りを本業にすること。内向的な性格で起業してやっていける自信はなかったし、怖さもあったけど、今やりたいことをやらないで終える人生の方が何よりも怖いと思ったら一歩踏み出す決心がつきました。
手作り石鹸を販売方法を調べていく中でハードルとなったのが、化学の単位。わたしは文系だったので、化学の単位を取るところからはじめなければいけなかったんです。それで、働きながら通える学校を探したところ、大阪市内に2年間土日だけで卒業資格が取れる学校があることがわかりました。
高額な費用が必要であったこと、2年間、土日の休みもない生活、学校に通っている間に父が脳梗塞で倒れ介護が必要になったこと、文章にすると簡単ですが実際には結構ハードでした。
ハードなできごとはまだ続きます。学校を卒業し、念願だった石鹸の製造・販売をはじめたものの、作ることはできても販売のスキルなし。買ってくれるのは知り合いだけみたいな状態が続き、イベント出店を開始。
大きな転機となったのは、2018年11月のロハスフェスタでのあるお客様との出会いでした。お客様が淡路島に無農薬栽培でカレンデュラを育てている人がいることを教えてくれたんです。それが廣田農園さん。イベントのあと、廣田農園さんに会いに淡路島に行き、廣田さんのカレンデュラを石鹸の素材に使わせてほしいとお願いすると、快諾してもらえたんです。
今では、石鹸以外に、カレンデュラオイル、カレンデュラの化粧品(スイウォーターとスイミルク)、バーム、リップクリームにもカレンデュラを配合。カレンデュラはセトラグリーンの主力製品の素材として活躍しています。
廣田農園さんのこと
カレンデュラといえば廣田農園さんのカレンデュラ、といわれるほど今では全国区になりましたが、廣田さんも食用のカレンデュラも最初からうまくいったわけではありません。ここまで認知が広まるまでに大変な苦労をされているんです。
廣田さんはキンセンカの切り花農家だったんですが、キンセンカの価値を高めるために2014年から食用のカレンデュラ(無農薬)に切り替えて栽培しはじめました。
関西ではキンセンカは仏花としてのイメージが強く、カレンデュラのハーブティーを淡路島で販売をはじめた間もないころ、試飲で渡そうとしたら「仏さんの花の水、飲ませる気か」と、お客さんから怒られたこともあったそうです。
ハーブティーの習慣のない場所で、また仏花のイメージの強い関西で食用のカレンデュラを広めていくのはとても大変なこと。それでもあきらめないでコツコツと地道な活動を続けているうちに、届けたい人にちゃんと届けられるように、少しずつ状況が変化していきました。
わたしがカレンデュラを推す理由
カレンデュラは「皮膚のガードマン」と言われているのは知っていますか?
カレンデュラは、荒れた肌を整えたり、保湿、日焼け、抗炎症作用など、化粧品の素材としてとても魅力的のあるハーブです。でも、わたしがカレンデュラを推す理由は、素材としての魅力よりも廣田さんのカレンデュラの生き方に惹かれたからです。
有機栽培に変えて食用の花になることで、キンセンカはキンセンカのまま、第二の人生を歩み始めた。この花の生き方が、わたしの勇気であり希望になりました。ひとりで起業し、孤独と不安の中でも挑戦し続けることをやめずにいられたのは、カレンデュラが勇気をくれたこと。そして、そんなカレンデュラを自分サイズで毎日頑張っている女性に届けたいという気持ちが枯れなかったこと。
やったことないことをやるのって、最初は失敗するんです。泣きそうになりし、心も折れます。そんな毎日の中でも自分を取り戻すことができます。スキンケアは肌を整える時間であるとともに、自分の内面に向き合える時間でもあるからです。
「わたしはわたしのままで大丈夫」ということが、スキンケアの時間を通じて自分の中で腑に落ちて、すごく希望でいっぱいの気持ちになってもらいたい。ひとりひとりの良い面を現実社会で表現して、輝いていただけるように、今日も明日もこれからもカレンデュラのスキンケアを届けていきたいと思っています。