【淡路島無農薬カレンデュラ】切り花のキンセンカから淡路島カレンデュラへ

2021年4月6日

こんにちは、セトラグリーンです。

【淡路島無農薬カレンデュラ】淡路島で取り組む小さなSDGs

の続きです。

八重に咲く品種『むらじ』

廣田農園さんはもともとキンセンカ(カレンデュラ)の切り花を50年以上栽培されてきました。

キンセンカは淡路島の中でも温暖な地域で栽培されていて、それが廣田農園さんのある釜口地区と佐野地区。キンセンカの栽培農家は年々減少していて、佐野地区は3軒ほどが残る程度なんだそうです。

その代わりに淡路では玉ねぎの栽培や、太陽光パネルの設置が増えてますね。

減少の理由なのですが、高齢化や切り花の出荷価格の低さにあります。キンセンカは関西では仏花のイメージが強く、春のお彼岸は需要が高いんですが、それを過ぎると価格がガクンと下がってしまいます。

その年の気候によって花の咲く時期が多少ずれてしまうのは自然のものだから仕方ないとはいえ、市場はそれを認めてくれません。せっかく育てた花の価値は、お彼岸を境に下がってしまいます。

また、出荷先がない花は廃棄せさずをえません。

わたしも廣田さんと出会うまでは農家さんがどういう状態にあるのか知らないままだったのですが、こうやって少しずつ知るようになってから、「モノの価値ってなんだろう。」と考えるようになりました。

ですが、廣田さんはここから価値の創造をはじめるんです。
ここが廣田さんのすごいところなんです。

あくが少ないので葉っぱも食べられる淡路のカレンデュラ

廣田さんが切り花の市場への出荷をやめ、無農薬のカレンデュラに切り替えた理由は、上記の出荷価格の低さなどに加え、左足のひざを痛め重いものが持てなくなったことがありました。

それで、花を摘むだけならできるんじゃないかと考え、そこから無農薬栽培の食用キンセンカへの取り組みがはじめます。

最初は、花の乾燥が不完全で半分以上にカビが生えてしまい、何をやっているんだろうと思ったこともあったり、葉につく虫のこともそうなんですが、そういった問題をひとつひとつクリアされていきました。

廣田さんの行動力がまたすごいんですが、千葉県の房総半島で食用キンセンカの栽培をしているニュースをたまたまテレビで見たのをきっかけに、連絡を取って視察にも行ってるんです。

カレンデュラ畑のすぐ目の前に海が見えます。

最初の方でキンセンカの出荷は春のお彼岸がピークと書きましたが、廣田さんが栽培するカレンデュラは3月から5月にかけて咲きます。キンセンカの一般的な栽培の時期と比べると遅く咲きます。

これは種まきの時期を遅らせているからです。寒くなる時期に種まきをすることによって、害虫の被害を抑えることができるんです。これも経験を重ねていくたびにわかったこと。

廣田農園さんは2015年に六次産業の認定を受けるのですが、話がまとめられず長くなりそうなので、また次に続きます。

※この記事では無農薬栽培とありますが、廣田農園さんは2020年にJASの認定を受け、現在はオーガニックカレンデュラとして栽培しています。
(2021年4月1日追記)

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